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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

わにとかげぎす 

古谷実『わにとかげぎす』全4巻を読んだ。

冴えない32歳の警備員が突然孤独に打ちのめされ友達が欲しいと奮闘する設定。

美人の隣人に惚れられたり、ヤクザ絡みの事件に巻き込まれたり、ホームレスのために200万立て替えたりと、ありえない展開に。

園子温監督が映画化する『ヒミズ』は酷薄な現実を描いている。

『わにとかげぎす』はありえない物語を描くことで、現実世界はやはり酷薄だと突きつける。


『ヒミズ』は主人公が残酷な人生に見舞われ最終的に自殺するが、『わにとかげぎす』はありえない物語を見せられることで、この世が残酷であることを我々に際立たせて気付かせる。


ちなみに、「ワニトカゲギス」とは魚類の科目の名称みたいです。

つまり内容とは正反対に冷血さがテーマだということか。

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テーマ: 漫画 - ジャンル: アニメ・コミック