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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

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ももクロ評論同人誌『ILLUMINARE ももいろクローバーZ音楽論』 



イルミナーレ表紙


【イルミナーレの通販は終了いたしました。誠にありがとうございました。】



●まえがき


「ももいろクローバーZとは一体なんなのか」。この問いに挑み続け第二弾の刊行となりました。前回はももいろクローバーZについての総論と、その刊行当時までのももクロの歴史を記す意味合いがありました。ももクロの成長スピードの異常さに「今すぐにでも出さねば」という想いに駆られたのです。
今回はセカンドアルバムを受けて同人誌制作を決意しました。ももクロは何か新しいことを始めると必ず賛否両論が巻き起こります。僕は賛否両論が起こる事に対して興味がありますが、さらに「賛成している人たちの無自覚さ」「否定している人の無自覚さ」にも興味があります。その部分を解明することでももクロとは何かという問いに一歩近づけるのではないかと考えているからです。
ももクロの音楽は特殊であり、音楽面でも強く惹きつけられている人たちがいます。音楽の知識が豊富な方も惹かれるし、あまり音楽を聴いてこなかったような人たちもなぜかももクロの音楽が耳にこびりついて剥がれないということが起こっています。

「ももクロの音楽って一体なんなのか」。今回の同人誌のテーマはこれです。

ももクロの音楽は聞ける音楽でもあるし体感できる音楽でもあります。それを踏まえできるだけ多面的に語り、さらに楽曲ファンや音楽の知識が無い方でも読むに耐えるようなものを目指しました。
そのためできるだけ難解な音楽用語を避け、わかりづらいと思われる単語は注釈で補うようにしてあります。ももクロ自身が難しい言葉を語らずに我々の胸を打つのに学び、この同人誌でも難しい表現ではなく平易な表現を用いました。
この本を読み終えることでももクロの音楽の深みに気付くことでしょう。
タイトルの『ILLUMINARE(イルミナーレ)』は「天からの啓示」という意味を込めて付けました。ももクロの天啓に撃ち抜かれたみなさまが、さらに思考を深めていただけたら執筆陣一同望外の喜びです。


ももクロ論壇責任編集 さかもと




●あとがき



ももクロ論壇第二弾『ILLUMINARE』をお読みいただきありがとうございました。
この場を借りて「ももクロ論壇とは何か」について言及したいと思います。そうすることで二冊の同人誌の見え方が変わり、さらにはももクロに対する構えも変わることを願っています。

ももクロ論壇の基本姿勢は「ももクロを語り継ぐ」「ももクロの凄さを書き記す」「アイドル論で論壇を覆す」という三つです。

第一弾『世界が感情を取り戻す ももいろクローバーZ論』で展開したように、ももクロは強烈な物語性がありそれを伝承していくことでファンを拡大してきた。念願だった紅白出場を果たし、一気に全国区へと広がりを見せる時にこれまでの総括として様々な視点からのももクロをまとめてみました。
正確にはあえてまとめなかった。本としては読みづらかったと思いますが、ももクロの衝撃は理路整然とは語れない、というのを40万字に及ぶ文字の洪水で訴えてみました。
ただそれでは本当に読みづらくなってしまうので、最初の方でももクロについての総論を書き、個人論に言及し、ライブレポートで臨場感を味わっていただき、今後どのように広がっていくのか、という流れを意識した構成にしました。
ももクロ論壇の基本姿勢である「ももクロを語り継ぐ」「ももクロの凄さを書き記す」という二点については及第点だったと自負しております。
無粋ながらあえて言いますと、「ももクロの凄さ」を伝え切ることが不可能なのは十分理解しています。それでも不可能性にあえて挑み40万字の本を作らせてしまう凄み。感動を失い斜に構えている者たちを奮い立たせ全力にさせてしまうももクロの凄さ。これらが訴えずとも重厚なデザインの本からにじみ出てしまうのを期待しました。
さて「アイドル論で論壇を覆す」という姿勢ですが、これについてはまだまだ途上です。そもそも論壇とはなんでしょうか。僕の中では『朝まで生テレビ』に出そうな人たちが持論を展開し合い決して混ざり合うことの無いイメージです。
彼らは一様に堅苦しい表情をしており、見ている誰もが楽しめません。参加する気も起きずますます言論人は孤立化し、お山の大将とでも言いますか「言ってることがわからない奴は馬鹿だ」という構えを見せます。
僕はそんなつまらない空間をぶち壊したいのです。
経済学だけ語っても経済が回らないように。心理学だけを語っても誰も救われないように。社会学だけを語っても社会が良くならないように。語っている者だけが気持ちいい空間はいりません。
それよりも僕の願いは、アイドルについて語っているはずなのに、なぜか社会が幸福に満ちていく、というものです。僕はその可能性をももクロに見出しました。
ももクロについて様々な視点から語ることでももクロという存在のあり得なさに撃ち抜かれてもらい、さらにはももクロが存在するこの社会の凄さについても思考して欲しい、というのが「ももクロ論壇」の狙いです。
その意味でももクロは宗教足りえません。宗教というのは社会よりも大きい存在であり、教徒は社会に生きるのではなく宗教に生きています。ももクロが宗教だとしたらももクロのために生きるが社会はどうなってもいい、ということになります。それでは社会が成立しなくなり、結果的にももクロもこの社会に存在できなくなってしまいます。
そうではなく、ももクロが存在できるこの社会の素晴らしさに気付き、良き社会を継続させることの重要性を知っていただく。
これらがももクロ論壇の基本姿勢です。

『ILLUMINARE ももいろクローバーZ音楽論』はももクロの音楽に重点を置きました。
音楽というのは体感であり、言語化不可能であり、だからこそ我々を揺さぶります。ももクロの音楽の特殊性を知ることで聞く姿勢を変えていただければな、という想いで作りました。
この本を読み終えたみなさまに、ももクロ現象を読み解く上で音楽も外せない一要因だ、と改めて思っていただけたことと思います。そしてももクロ音楽の楽しみ方のバリエーションが増えたかと思います。
聞いた瞬間に好き嫌いが決まってしまうのは仕方ありませんが、嫌いだけど実はすごい曲だったのか、という気付きを得て欲しい。押し付けのように思われるかも知れませんが、楽しげに「これスゲースゲー」と笑ってる者たちの意見に少しでも耳を傾けていただけたらな、と思います。

最後に、この本は多くの方に助けられて出来上がりました。そして前著の感想をいただいたことも大変励みになりました。すべてが「無駄じゃなかった」です。ただ本ばっか読んでるだけで沼にズブズブと沈んでいた僕を「ねじ曲がりもがいた時間も未来の方へ」向かっていると激励し引き上げてくれたももクロちゃんに最大の感謝を送ります。


ももクロ論壇責任編集 さかもと



『ILLUMINARE ももいろクローバーZ音楽論』

140ページ A5判(クイックジャパンサイズです) 


「ILLUMINAREももいろクローバーZ音楽論」に関するお詫びと訂正

P125 「編集後記」に関しまして誤った箇所がございました。

誤)
「ゆん
 音楽とは趣味、嗜好の世界であり (中略) 一人でも出てきたら本望です。」

正)
「ゆん
 僕は映画も音楽も本も、それを見たり聴いたり読んだりすることはもちろんですが、そのあとそれについて語り合うこと、他人の意見を聞くことが何より好きだったりします。人のレビューや感想を読んで「確かにそうだなぁ」「これは違うんじゃないか」なんていろいろ考えているうちに、自分自身の意見や感想も固まってきて、よりその作品に対する"想い"が強くなります。今回はクロスレビューという形で、計32曲
について書かせていただきました。3人がそれぞれの感性で書いたものですから、評価が分かれている曲もあるでしょう。中には僕のレビューに賛同できなかったり、不快になる人もいるかもしれません。でもそうやって僕のレビューを触媒にして、ご自身のももクロへの想いを再確認していただけるのであれば、それは意味のあることだと思うのです。こんな素敵なチャンスを僕に与えてくれたくらさん、さかもとさんに感謝いたします。そして最後に、原稿の提出が遅くなって皆さんに迷惑をかけてしまい、申し訳ありませんでした。時間はかかってしまいましたが、書いていてとても楽しかったですし、僕自身もさらにももクロへの想いを深めることができました。」

読者の皆様、ならびに関係者の皆様へご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。

平成25年10月13日
ももクロ論壇




【同人誌の内容】

今回はももクロの音楽に焦点を当ててみました。
原稿の他にアルバムとB面C面曲のレビューが目玉です。
特にファーストとセカンドの26曲は3人のレビュアーによるクロスレビューです。
必ずや新たな発見があるでしょう。
音楽好きはもちろん、音楽に詳しくない方にも読みやすい内容となっておりますのでぜひご覧下さいませ。

以下目次


『ももいろクローバーZの音楽』 (くら執筆)

第1章 ももいろクローバーZの楽曲の特徴
◆言葉の面から
■歌詞のレパートリーについて
■歌詞の特徴
・固有名詞が入っていたり、タレントの特徴に特化していること
・性的な表現を極端に避けている
◆音楽の面から
■楽曲のレパートリー
■単純な繰り返しを避ける
・1番と2番でメロディを変える
・メロディは同じでも、伴奏を変える
■一般的な楽曲構成と異なる曲が多く存在する
『コノウタ』・・・勝負球はストレートど真ん中
『Z女戦争』・・・いつもより串が長い焼き鳥
『BIRTHφBIRTH』・・・生まれ変わり続ける蝶のように
『空のカーテン』・・・3曲分のお仕事
・Cメロの肥大化
・少々道に外れて~現代のソナタ形式『走れ!』~
■ラップともセリフとも言えない、掛け声のようなパートが存在する
■音、楽器が多い
■効果音の挿入
■カラオケで歌えない
・AKB48とももクロの方向性の違い
第2章 ももクロは何故売れたのか
■J-POPにとっての90、00、10年代
・90年代~CDミリオンヒット&カラオケ全盛期~
・00年代~音楽不況とITの波~
・10年代~アイドルの時代~
■動画サイトとmp3プレイヤーに合った音楽
■2つの動画サイト
・ニコニコ動画について
・YouTubeについて
■ももいろクローバーZの音楽と動画サイト
・ニコニコ動画的な曲展開を持つももクロの音楽
・「飽きない」ことが大切なmp3プレイヤーに適したももクロの音楽
・YouTube的多様性を持つももクロの楽
■まとめ
第3章 ももクロが創る未来
◆ももクロはJ-POPを変えられるのか
◆あとがき



『僕等のセンチュリー~空のカーテン論 外への慈愛 内への決意』 (ばるすた執筆)

■なぜいまこの2曲を?
■制作された当時の状況
・2012年12月24日にもたらされたクリスマスプレゼント
■僕等のセンチュリー
クリスマスはみんなを笑顔にする非日常
クローバーの意味に対しての新たなる言及
「きれいごと」を、笑って言ってのける意味と強さ
■空のカーテン
・「空のカーテン」、その魅力
・メンバーそれぞれの魅力
・高城れにのウィスパーボイス
・玉井詩織の安定と変化
・有安杏果の魂
・佐々木彩夏の成長
・百田夏菜子の切なさ
・内側、自分への応援歌
■終わりに



『MIRAIE:女川現場備忘録』 (紀州梅執筆)

はじめに
〈動き出すよ 君の元へ〉
〈我らの世界はまだ始まったばかりだ〉
〈頑張っChai Maxx〉
〈笑顔と歌声で世界を照らし出せ〉
おわりに



『ももクロは歌謡曲の荒野を目指す』 (なんくろ執筆)

・歌謡曲とは
・豊穣な音色の歌謡曲
・演奏の少人数化と作曲者の膨張
・大人数演奏のレフュジア
・アイドル冬の時代と新しいアイドルブーム
・キングレコード
・ももクロの楽曲 - アイドル・ソング期
・ももクロの楽曲 - アクロバティックな楽曲期
・ももクロの楽曲 - エンターテインメント期
・ももクロの楽曲 - 宮本純乃介期
・5TH DIMENSIONの衝撃
・コンサートの位置づけ
・生演奏の力
・荒野を豊穣の世界へ


『覚醒から覚醒せよ』 (さかもと執筆)

第1章 5人は色を失い我々は意思を剥奪される
 ● はじめに
 ● 緑色の海は現れない [日本ガイシホール公演]
 ● 「春の一大事」という形式を捨てる運営
 ● ももクロは分断の歴史
第2章 バトルと次元上昇の二重螺旋
 ● 自己紹介と非自己紹介
 ● 脱原発と瓦礫のアレゴリー
 ● 無限の愛と天元突破グレンラガン
 ● バトルと次元上昇の二重螺旋
第3章 覚醒から覚醒せよ
 ● 真・春の一大事2013
 ● 百田夏菜子監督の苛烈さ
 ● 玉井詩織監督の俯瞰感覚
 ● 佐々木彩夏監督の突出
 ● 有安杏果監督の慈愛
 ● 高城れに監督の救済
 ● 輪廻ではなく螺旋





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テーマ: ももいろクローバーZ - ジャンル: アイドル・芸能

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