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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

操真晴人の絶望 【仮面ライダーウィザード論】 


■ 仮面ライダーウィザードは社会平和を目指せるのか


現在放送中の『仮面ライダーウィザード』は物語が中盤に差し掛かり、今後ラストへ向けて物語が展開していくだろう。
とても魅力的な物語設定であり、このことを考えることで現代社会に必要なことが浮き彫りになると僕は考えている。

そのため僕個人の大胆で飛躍した物語予想を展開する。
それはウィザードの今後を予想するのが目的ではなく、ありえたかもしれない僕が予想する物語と現代を照らし合わせることで、現代を読み解くということを優先しているからだ。

なので次回放送分でこれから書く予想が大間違いであることがすぐさま証明されてしまうかも知れない。
だがあくまで、ウィザードを利用して社会を語る、というのをメインで書き進めていきたい。


まずはじめに軽く物語のあらすじを書こう。


日蝕の日、多くの人が絶望しファントムという怪物を生み出すと同時に死んだ日本。
主人公の晴人は絶望し切らずに魔法使いになることができた。
怪物は自分の中で飼い慣らすことでそのドラゴンの能力を操ることができる。

ファントムを秘めている人物は「ゲート」と呼ばれ、このゲートを狙うワイズマン達と、そのゲートを絶望させないよう守るウィザード達との戦いの物語だ。
現在仮面ライダービーストが参加。
かれはアーキタイプとされ、キマイラを内面に所持する。ファントムを栄養源としており、ファントムを食べ続けなければ生きていけない存在である。
だが仮面ライダービーストである仁藤攻介はかなり楽天的な性格であり、悲壮感は無い。


では問題に移る。
仮面ライダーウィザードは社会を平和にできるのだろうか。


■ まどマギから生まれた仮面ライダーウィザード


仮面ライダーウィザードは明らかに『魔法少女まどか☆マギカ』をベースにしている。
今は説明も不要なほどの人気であるまどマギだが、ここでも軽く触れておく。

まどマギでの「魔法少女」というのは肉体と魂を分離させられ、その代わりに肉体をすごい動きで操れ、痛みを感じず、傷もすぐに修復することが可能になる。
しかも「魔法少女」はやがて「魔女」になり人を殺す存在となってしまうことが明らかになる。「魔法少女」は「魔女」を倒したあとのグリーフシードを必要としており、これで魂を浄化させることで魔女化を防ぐことができる。
そしてこの物語には「佐倉杏子」というキャラが登場する。このキャラは常に何かを食べており、しかも彼女は魔女を倒しグリーフシードを得ることに執着している。
グリーフシードを持っていない雑魚を倒す価値が無いと思っている。

つまり、まどマギの佐倉杏子とウィザードの仁藤攻介は対応しているのだ。

絶望することで魔女となっていく魔法少女。
絶望することでファントムを生み出し肉体を失うゲート。

『魔法少女まどか☆マギカ』は宇宙のシステムを書き換えることで魔法少女が魔女になるという連鎖を断ち切った。
では『仮面ライダーウィザード』は我々に何を見せてくれるのだろうか。
晴人が言う「俺が最後の希望だ」という言葉には、一体何が込められているのだろう。


■ 晴人は今後絶望する


物語が進むにつれて強大な力を手にしていくウィザード。
設定上、内面に巣食うファントム「ドラゴン」を飼い慣らし、その力を借りることで強大な魔力を操っている。
つまり晴人はゲートなのだ。
白い魔法使いにより指輪を授かり、ファントムを制御することで彼は「指輪の魔法使い」となった。

悪の親玉とされるワイズマンだが、彼は白い身体であり、しかもウィザードをパワーアップさせる魔法石を渡すなど、視聴者からすると理解できない行動を取る。
つまり短絡的に考えれば、ワイズマンと白い魔法使いは同一人物だ。


ではなぜウィザードはパワーアップしなければならないのか。
それは再びまどマギの物語と照らし合わせることで理解できる。

まどかは強大な魔女になるほどのパワーを得る代償として強大な願いを叶えることができた。
ウィザードも同じである。
4つのエレメントによりドラゴンの力を引き出すことに成功したウィザード。
強大な魔力を持つということは、絶望した時に強大なファントムになるということだ。

普通のゲートがファントムを生み出す時に陥る絶望程度では足りない。
現在のウィザードが絶望し切るには、とてつもない絶望が必要となる。
それは正義のヒーローが悪に勝てないという仮面ライダー史を根底から覆すほどの絶望である。

ファントムというのは怪物ではなく、とても人間味があるように描かれている。
見方を変えれば、ファントムというのは強靭な能力を獲得した新たな人間である。
火を操るファントム「フェニックス」のようにかつての性格を失う場合もあるが、ゲート以外は襲わず人間と普通に会話することもできる。


ウィザードの敵は誰なのか。
晴人はゲートを絶望から守る。
だがファントムになったとしてもそれは人と大差無い。
でははるとがしなければならないこととはなんなのか。
それはファントムとゲートと人間が共存する社会である。


なぜファントムがゲートを絶望させ新たなファントムを生み出そうとしているのかは今のところ不明とされている。

「俺が最後の希望だ」

それは、誰もが体験することができないほどの強大な絶望に陥りながら、それでも絶望し切らずに生き続ける晴人の姿を我々に提示することだ。
自ら絶望の淵から這い上がることができると知った我々は、ささいなことで絶望することが無くなる。

ゲートからファントムが生まれることは無くなるのだ。

ファントムが生まれることが無くなったと知ったワイズマン達は、もうゲートを襲うことは無い。


つまり、『仮面ライダーウィザード』とは勧善懲悪というシステムを書き換え、誰かを救うためのヒーローではなくみんなが自分自身を奮い立たせるための象徴となるための物語である。

我々はウィザードから絶望することなどこの世に存在しないのだという強靭さを学ぶべきなのだ。


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テーマ: 仮面ライダーウィザード - ジャンル: テレビ・ラジオ

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