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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

「AKBは生態系である」 ももクロ運営への懸念 


夏菜子ちゃん推しのカメラマン(本業は知らない。でかいカメラ持ってるから僕の中でカメラマンです)と居酒屋でももクロについて語ったんですけど、最終的に「AKBってスゲェ!」という結論になりました。


ももクロとの対比になったんですけど、AKBはすでに生態系になっているという話になる。
ももクロは紅白出場を期にヲタ排除が加速していきます。その代わり大衆化が進んでいきます。
僕としてはドルヲタ排除の時期が早すぎたのではないか、という見解です。
急激に売れたのでタイミングについてはしょうがないのかも知れませんが。

大衆化ということは深くまで知ろうとしない人たちが増えるようなイメージがあります。
極端に言うと「早見あかり脱退の中野サンプラザ大会」のDVDを見てないでももクロファンになる人が増えてきたんじゃないか、ということです。

そしてももクロ運営は紅白出場を境に、「中野サンプラザ大会」を見ずともももクロファンになれる間口の広さを展開しています。

つまり物語性を排除し、ドキュメント的な背景ではなく楽屋落ち的な背景を見せるようにしていきます。
地上波ももクロChanでの茶の間風セットは象徴的で、あれこそ「作られた楽屋風景」です。

さらには紅白出場決定の瞬間を最後に、人前で泣く映像を頻発しなくなりました。
実際に彼女たちが泣かなくなったということもあるのでしょうが、以前であれば大きな会場を目にしただけでも嬉し泣きしていたほどです。


詳しくは第二弾同人誌の僕の寄稿文「覚醒から覚醒せよ」にて展開していますが、ももクロ運営は明確に戦略を変えてきています。


僕の懸念は、ドルヲタ排除が早いせいでどっぷりももクロに浸かるファンの比率が低くなっていくんじゃないかな、ということです。
薄いファンは他に移りやすいでしょう。
なぜならももクロじゃなくても充足できるからです。



さて、一方AKBですが、第一弾「世界が感情を取り戻す ももいろクローバーZ論」でも論じたように、こちらは新陳代謝を高めることでAKBシステムを回します。

メンバーが脱退しても次から次へと新メンバーが加入するし、AKBだけじゃなく各地方にグループが乱立していく。

僕は先の原稿で「主要メンバーが抜けることでAKBは生き残れなくなる」というようなことを書きました。
ですがこれは早々に撤回しなければならないようです。
AKB総選挙で上位だったメンバーが続々と辞めていますが、AKBはまだまだ続いています。
これは言わば、身体の中でも重要なパーツが欠落しても、別のものをはめ込むことでシステムが継続している状態。つまり整形のようにまったくの別人に見えても存在自体はそのまま継続している状態です。

なので「AKB48」というのは無くならないのです。

例えばモーニング娘。の場合はメンバー数がAKBグループに比べてかなり少なく、それゆえ個人のスキルに大いに依存することになります。
(AKBは誰にでも歌って踊れるところがキーポイントなのです)

つまりモー娘。は一人の脱退がファンに大きな影響を与えるのに対し、AKBは一人の脱退がそれほど大きなダメージを与えません。
AKBグループ内でのDD(誰でも大好きの略。推しメンが複数いること)が発生しやすいのです。

しかもAKB総選挙は、全員同じ戦場にいるように見え、大きく分けて3つに分類され、そこで戦っています。
つまり同じ選挙でも見ている人たちは3種類の争いのどれか、もしくは3つすべてを楽しめる。

3つとは、トップと中間層と最下層です。
文化評論家の宇野常寛や社会学者の濱野智史が言うように、AKB総選挙はトップは神7の争奪戦や1位争いです。
中間層は神7に選ばれるかどうかや、メディア選抜(つまりテレビに多く出してあげたい!という想い)の争いです。
そして最下層は一票の重みが一番重いステージで、大量に票を投入できなくても順位が激動するファンがコミットしやすいステージです。

このような現状からもAKBはDDを生みやすいのです。
さらに現在1位の指原莉乃が残した名言「推しは変えるものじゃなく増やすもの」というのがすべてを物語っています。

推しが脱退しても新たな推しが現れ続ける。
ここで最初に書いたように「AKBは生態系」という言葉につながります。


AKBは歴史が深いメンバーもいればまだまだ浅いメンバーもいる。
なので新規ファンは昔からいるメンバーのことは深く知らなくても、新しいメンバーについては他のファンと並列に話すことができます。
そして推しがいなくなっても新たな推しを容易に見つけることができる。


ももクロはこの戦略を取れません。
握手会がもはやできない規模にまでなったももクロは、AKB戦略を取れない。
つまりドルヲタ層から一般層へシフトせざるを得なかったのです。

僕はここに懸念があります。
と同時に楽観視もしています。
それは「ももクロファンは他界しない」という僕の提言です。

これについては第三弾同人誌「アイドル感染拡大」について展開していく予定です。

でも第二弾が全然予約入ってないから第三弾製作も危ういんだよ!
みんな予約してね!
結局宣伝かよ!>筆者。


とまあこんなことを書いてる同人誌なのでご興味ある方はぜひご予約くださいませ。



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テーマ: ももいろクローバーZ - ジャンル: アイドル・芸能

この記事に対するコメント

システム型の限界

私は、逆にAKBの方が心配です。

AKBは、一つのシステムです。
さかもとさんが指摘されているトップと最下層の争いもシステムです。

システムは、老朽化します。
そして、飽きられます。

アイドルはシステムではありません。
「人」によるエンターテイメントです。

「人」に魅力がなければ、意味がありません。

今のAKBには、それが感じられません。

今のメンバーは、素敵な娘はたくさんいます。
ぱるるや珠理奈なんかは、将来が楽しみです。

しかし、前田敦子ほどのカリスマ性は感じません。

それは、いみじくもさかもとさんがよく言われる「物語性」が弱いからです。

前田敦子や初期メンバーの卒業は、AKBにとって失敗だと思います。

折角、「数」という強みがあるのだから、派生グループを作って競わせた方が良かったです。
正に、「ジャニーズ」のやり方ですが。

システム型は、ももクロのような固定型に比べれば、楽かもしれません。
メンバーを変えて、同じことをすれば良いわけですから。

しかし、ファンはシステムに惹かれるのではありません。
「人」に惹かれるのです。

AKBの将来が不安です。


ももクロは、女性アイドルグループが到達していない領域を目指しています。

しかし、5人の物語が続く限り、目指せそうな気がします。
あの娘たちには、それだけのポテンシャルは充分過ぎるほどありますから。


それに、彼女たちには、疲れ切った世界に「感情」を取り戻すという使命があります。

「灰とダイヤモンド」で、それでも今を生きていくことの大切さを、「DNA狂詩曲」で、共に生きることの覚悟と喜びを、「白い風」で、道は違えども決して離れているわけではないことを・・・

忘れてかけている「感情」を、多くの人たちから呼び起こさなければならないと思います。

URL | yoturn #-

2013/10/07 01:00 * 編集 *

yoturnさんへ

コメントありがとうございます!


> システムは、老朽化します。
> そして、飽きられます。


僕はこの辺に関してかなり安心しています。
秋元康はこれまでさまざまなシステムを打ち出してきていて、それに国民が参入していく。
そしてついに追放した指原莉乃が総選挙で1位になるという、秋元康も想定していない事態が起こる。
これこそが「マトリックス」で言うネオであり、「魔法少女まどか☆マギカ」で言うまどかです。
すなわちシステムの内部に居るにも関わらずシステムを変更する存在ですね。

大量にメンバーがいる現在、今後もこのような「予期せぬ女の子」が出てくるかも知れません。
なのでAKBグループはまだまだ続くんだろうな、と思っています。


> しかし、ファンはシステムに惹かれるのではありません。
> 「人」に惹かれるのです。
>
> AKBの将来が不安です。


AKBグループに限ってはシステム全体が重要だと思っています。
極端に言うとあそこにいるメンバーは誰でもいいわけで(誰が来てもAKBファンは推せる)みんなで作り上げていく楽しさがAKBグループなんだと思います。
一方ももクロはある時点からその楽しみをファンから奪うことで、運営主体となって急成長を遂げました。

個人的にはこのヲタ切りがまだ早かったんじゃないか、という危惧があります。
物語を一緒に追う、という楽しみが奪われた感じですから。


ただ、おっしゃる通りももクロは5人しかいないということで我々に強烈な物語を植え付けてきたので、ある時点以前のファンはずっと離れないんじゃないかと思っています。

URL | さかもと #-

2013/10/07 01:17 * 編集 *

可能性を信じます

お返事ありがとうございます。

確かに、さしこの件はドラマチックでしたね。
システムと言うと、機械臭い感じがしますが、AKBの場面は人間臭いですね。

さかもとさんに意見をぶつけてみて、新しい発見がありました。
ありがとうございます。


今回、このようなことを書いたのは、夏にAKBの名古屋ドームのライブに参戦したときに、思ったことがあったからです。

ライブ自体は、素晴らしいものでした。
各チームが、バランスよく登場し、飽きることがありませんでした。

ただ、なんか個性がないかなと思って、考えたら前田敦子が居なかったからでした。

彼女の存在は大きいなと感じました。

システムについては、先日のじゃんけん選抜を見ていて、ちょっとマンネリ化したなあと思ったことがきっかけです。

モーニング娘。も、メンバーが変わってから、随分と露出が減ったなあと思っていて(最近、歴代最高のレベルになって、復活し始めてますが)。

AKBも、このまま弱体化してしまうのでは・・と危惧したのです。

個人的には、長く続いて欲しいと思っているので・・

さかもとさんのご意見を聞き、希望が持てました。

運営や秋元御大が、このシステムにどのような物語を演出していくのか、そして、システム型のアイドルの可能性について、見届けたいと思います。

URL | yoturn #-

2013/10/07 19:29 * 編集 *

yoturnさんへ

コメントありがとうございます!


> ただ、なんか個性がないかなと思って、考えたら前田敦子が居なかったからでした。
>
> 彼女の存在は大きいなと感じました。


前田敦子が抜け新たなアンチ吸収にさしこを置こうと思ったところでスキャンダルがありました。
ぱるるには前田敦子ほどアンチを生み出す力がなかった。
塩対応だけど彼女はかわい過ぎました。

でもここでさしこが地方からAKBを射撃する。
素晴らしい展開で、これは秋元康以外の部分から起きたシナリオです。

こういう予測不能な部分がある限りAKBグループはまだ行けると思っています。



> 運営や秋元御大が、このシステムにどのような物語を演出していくのか、そして、システム型のアイドルの可能性について、見届けたいと思います。


AKBグループの希望は誰でもAKBに入れるところです。
恋するフォーチュンクッキーではなんとスタッフやファンまでもがPVに出られるようになった。

ももクロはれにちゃんが「みんなもももクロの一員」と言ってくれたり、その後ファンとメンバーが一体であるかのような演出が続いています。
境界線をぼやかすというのは危険でもありますがファンにとっては大変心強いもの。

ももクロのカウンターとしてもぜひAKBグループはまだまだ先を突っ走っていただきたいです。

URL | さかもと #-

2013/10/09 23:35 * 編集 *

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