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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

アイドルのバックバンドの可能性 

ここ最近、バンド演奏に触れる機会が増えてきました。


筋肉少女帯とBABYMETALの対バン。
筋肉少女帯と特撮の対バン。
2&(ダブルアンド)のワンマン。
2&の事務所が主催の全アイドルグループ生バンド対バン。


ももクロの今後の可能性としてバックバンドが挙げられるが、西武ドームや日産スタジアムなど数回のバンド付きパフォーマンスを見ていると、どうも「広さ」と「うまさ」がかなりネックになっている気がしました。

早い話がバンド演奏ってライブハウスでやるから良いんじゃん、っていう感じ。

バンド演奏を元に作られた曲はもちろんバックバンドが付けばかなりの迫力になります。
反対に、カラオケで音を流し、そこに歌を合わせるようなスタイルだと魅力が活かされない。

ももクロの曲はもともとバンド向けに作られていないので、CDで聞いてDVDで学んだものを会場で見ることで盛り上がれます。
そこにバンド付きでアレンジされると盛り下がる面もある。
(例えば『労働讃歌』は曲の重厚感がオーケストラと合致していて、さらにわかりやすいコールなどもありバックバンド付きで大きなステージでも十分盛り上がることができます。)


一方ロックはもちろん生バンド演奏により完成しますから、当然ライブハウスでこそ輝きます。


また、アイドルの場合はコールなどを合わせることで凄みが増す場面もあるので、ここもバンド向きではありません。
ロックは突き動かされる衝動ですので、重い音に貫かれて気付くと叫んでいる。
なのでCDの音とバンドの音が違っても良いというか、違うからこそ良い、となります。

つまり、アイドルソング=システム。
ロック=カオス、です。

ただここに再帰性が出現します。
再帰性とはその物事自体がその物事に影響を与えるというか、なんか説明が難しいですね。

この場合、「アイドルソング=システム」というのが出来、そのシステムから逸脱することこそがアイドルの輝きとなります。システム化、形式化したことで、そこからこぼれ落ちたり漏れ出たりした物に惹かれる、ということです。

また、「ロック=カオス」ということ自体がシステム化されていく、というものでもあります。カオスさを求めるあまり、それ自体がシステムと化してしまう、ということですね。



ももクロはこの二つがあるからこそすごいのです。
アイドルかつロック。
でもロックさ(バックバンド付きの巨大ステージ)を追求すればするほどロックさからかけ離れる(つまりシステム化されていく)という逆説があります。

なのでバックバンドはももクロの良さを活かす結果に(今のところ)なっていないな、と感じます。



■ ライブアイドルにバックバンドは必要か


さて、先日2&が出演するアイドル生バンド対バンに行ってきました。
その前の週で2&ワンマンがあり、そこで素晴らしいロックを浴びてきたので、この対バンも楽しみでした。

もともとカラオケでパフォーマンスしているアイドルたちがバンド付きでどうなるのか、という楽しみもありました。

つまり普段のももクロが大舞台でバックバンドでやるようなものですね。

結果から言うと、ライブアイドルはバックバンドでは盛り上がりません。
でもバンドを利用することでシステムを破壊するアイドル(asfi)が観客を操作し大盛り上りさせる事になりました。

2&と合法幼女症候群はバンドメインの曲作りなので先ほど書いたようにバックバンド付きで輝きを増すことになります。


今後ももクロがバックバンドで輝くためには、そのための曲作りをするしかないんじゃないですかねぇ。
それかasfiがやったような、「ちょっとドラム!グルーヴ感が全然足りないんじゃない!?私の方が良い音出すよ!」とバックバンドメンバーとアイドルが交代してアイドルがバンド演奏をするとかね。
バンドを利用してシステムを壊す、というような展開をすれば大盛り上りします。
(asfiのバンド演奏は下手くそでしたがそんなことはどうでもよく、彼女たちが楽器を演奏するという行為が良いのです)


ももクロの場合はヒャダイン曲やNARASAKI曲などはバンドで演奏するには難しいと思うんですよね。
しかも会場の広さにより音の反響が悪くて音ズレが音楽を殺します。
(日産スタジアムの観客のコールのズレを見れば会場の反響の音ズレがわかると思います)

こう考えると、もしかしたら生バンドでの曲中ぶった斬りはこういうことを見越して演出しているのかも知れませんね。
個人的には怪盗少女をセットリストに入れて欲しくないので、いろいろ既存曲をぶっ壊して欲しいものです。
(夏菜子ちゃんの腰、というか背筋?を痛めて欲しくないというのもひとつあります)


セカンドアルバム以降、2013年はももクロにとってシステム化の年と言ってもいいでしょう。
エビ中の星名美怜ちゃんが「ももクロはブレスのタイミングまで一緒でびっくりした」と言ってたそうですが、他にもれにちゃんがダンスをみんなと合わせて踊っていることなどからも、アーティスト化した年と言えます。
アーティスト=システム化、毎回同じパフォーマンスを披露するクオリティ、という感じです。

僕の予想、というか希望では2014年はそれらをまた破壊する年だと思っています。


その意味で去年同様今年のファンクラブ会員全員入場可能ライブの5公演はかなり肝要だと思うんですけどね。
もちろん国立もありますが、あそこは春の一大事というよりも国立で開催するのがたまたま春の一大事の時期に近かったからこの名前をつけた、という感じだと思っています。

『イルミナーレ』に寄稿した「覚醒から覚醒せよ」に書いた通り、真の春の一大事はAEイベントだと思っていますので、今年も大変楽しみであります。

ももクロの概念を破壊するのはももクロ以外にありえません。

ずっと注目しているしおりんが何かしでかしてくれないかなぁ。


■ ロック化とシステム化の併用


さて、バックバンドではなかったのですが2&が出た対バンのライブの昼の部で、4人組の燃焼系ユニットPIECEが出演しました。

ある曲でリーダーが客席に降りて脚立を設置し、その上に立って誘導棒を振りかざして観客を煽るという素晴らしいパフォーマンスを行います。
この曲のアレンジバージョンではそれがなくなり、舞台上に脚立を設置し、その上に立つパフォーマンスに変わっていました。

つまり、旧バージョンが「ロック=カオス」で、アレンジバージョンが「アイドル=システム」です。
ただPIECEの場合は「劇団=システム」です。

彼女たちのパフォーマンスはダンスというよりもむしろ劇団に近いです。
懸念としては脚立のロック的な破壊パフォーマンスがシステム化されてしまう、ということですね。
そう言った意味も含めての劇団的です。
それがアレンジバージョンの「客席に降りないで舞台上に脚立を設置する」ということでますます劇団的になっていきます。

リーダーに聞いたところ、旧バージョンもアレンジバージョンも交えて今後やっていく、ということでそれはかなり良いと思いました。


ももクロもバンドとカラオケで同じ曲を2つセットリストに入れると面白いかも知れませんね。



それとこの日関心したのが、合法幼女症候群の統制です。

3曲ぐらいやったところで、前にいるファンと、後ろの方で固まってる非ファンを総入れ替えさせたのです。
後ろでは熱いファンがコールなどで大盛り上りし、前に来た非ファンは近くで彼女たちの激しいパフォーマンスを目の当たりにします。
この行為が素晴らしいのは、3曲ぐらいやったあとだ、ということです。

後ろの方で彼女たちがどのようなものかを披露してから行う。
これは自信が無いとできません。
つまり、「前に行きたいけど今更入っていけない」と後ろの非ファンに思わせなければならないのです。
そうしないと彼女たちがいくら「前の人と後ろの人入れ替わってください」とお願いしたところで後ろの人は前に行きません。

かなりクレバーというか観客想いというかファン心理をうまく利用したものですね。
素晴らしいです。


ももクロも会場にステージ5個作って、東パート、南パート、中央パートみたいにやれば遠かったファンも近くなるんで良いんじゃないですかね。



まぁ書き散らした感じですが、いろいろ考えさせられた数日感でした。

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テーマ: ももいろクローバーZ - ジャンル: アイドル・芸能

この記事に対するコメント

趣向の違いかもしれませんが

さかもとさん

いつも楽しく読ませていただいております。

合法幼女症候群のライブ演出良いですね。
参加型のライブの良さを熟知したやり方ですね。

きっと、初めて参加したお客さんも楽しめたのではないかなと思いました。



ももクロの生バンドですが、僕はむしろ「あり」だと思いました。
※僕の主観なので、さかもとさんのご意見に反論したいわけではありません。誤解がないように、前置きさせていただきます。


ライブの良さって、ライブならではのアレンジだと思っています。
日産でのバンドアレンジは、素晴らしかったと思います。

キミノアトのギターアレンジは、曲の世界観に合っていて、その魅力がより高まったと思います。

全体的に、アレンジが前に出るわけでもなく、バンドが出しゃばることもありませんでした。

しかも、曲によって打ち込みの方を流したりと曲の特性ごとに分けていました。

盛り上げる曲と聴かせる曲と上手く分けていたと思います。



僕は、運営はももクロをアイドルの枠から本当の意味で外したいのではないかと思います。
パフォーマンス集団としてのももクロを確立させたいのではないでしょうか。


ももクロのライブの良さは、参加するところにあると思います。
コールや曲に合わせて一緒に踊るのもそうですし、推し色の法被やコスプレするのも、参加したいからですものね。

その意味では、参加型のライブは小箱の方が、演者が近くで見れる分あっている気がします。
小箱というか、ライブハウスかな。


今回の玄冬とパンナコッタで、「聴かせる」と「楽しませる」という新たな引き出しを確立しました。
※「聴かせる」は、白秋もありますが、今回でそれが完成したと思います。


参加する
聴かせる
楽しませる


ライブのコンセプトの引き出しが、これだけあれば、お客さんを飽きさせることが少なくなるでしょう。


まさに「進化の途中」、「終わりなき革命」ですね。

URL | yoturn #-

2014/02/22 09:28 * 編集 *

yoturnさんへ

コメントありがとうございます!


> 合法幼女症候群のライブ演出良いですね。
> 参加型のライブの良さを熟知したやり方ですね。


すごくうまいなと思いました。
地下アイドルは最前が固定ファンで占拠されがちなので多くのファンを獲得するためには前後入れ替えというのは良い案です。


> ライブの良さって、ライブならではのアレンジだと思っています。
> 日産でのバンドアレンジは、素晴らしかったと思います。


個人的な好みですし音楽に詳しくないのであれですが、日産のバンドがうまいとは思えませんでした。
そしてやはり会場の大きさと音響設備の弱さから音楽としての魅力を十分に発揮できたとは思えません。

玄冬のバックバンドは歌声を聴かせるためにあえて抑え目だったのだと思いますが、会場のサイズ感もあってかなり良く聴こえてきました。

なのでいろいろ書きましたけどそもそも生バンドが演奏する丁度良いサイズ感、というのがあるんだと思います。
それこそ音響の数学的なレベルでのことで。

ただもちろんライブというのはそれを超えた部分にもいろいろ魅力があります。


> ライブのコンセプトの引き出しが、これだけあれば、お客さんを飽きさせることが少なくなるでしょう。
>
>
> まさに「進化の途中」、「終わりなき革命」ですね。


去年から現在に掛けて武器の数を増やしている感じがします。
ボイストレーニングもそうですし、5DやGOUNNなどのテーマがあるツアーなど、様々な表現法を身につけている最中なのでしょう。

そこに凝り固まらずにパンナコッタでパートチェンジしたのはとても良いことだと感じました。
スキルだけ高めても無駄だと思いますので。

URL | さかもと #-

2014/02/23 14:30 * 編集 *

ももクロのバックバンド、ダウタウンももクロバンドは微妙ですがミュージックフェアやFNS夏祭りでやったSCANDALは上手いですね。個々のメンバーの経験やテクニック的にはダウンタウンももクロバンドの方が上だが、合わせた時はSCANDALの方が上手い、こういうのこそロックバンドなんだよって思ってしまいます。

ももいろSCANDALでやったのは怪盗少女なので前山田楽曲は生バンドに向かないとかそんなことはないと思います。

ダウンタウンももクロバンドだと音源の音の方がいいということもあるかもしれませんが、本当の意味でのロックバンドがももクロのバックバンドとなるならそっちの方がいいと思ってます。個人的にはLUNA SEAがももいろクローバーZのバックバンドやるのが見てみたいです

URL | ポルカ #-

2014/09/04 15:38 * 編集 *

ポルカさんへ

コメントありがとうございます!


> ももクロのバックバンド、ダウタウンももクロバンドは微妙ですがミュージックフェアやFNS夏祭りでやったSCANDALは上手いですね。個々のメンバーの経験やテクニック的にはダウンタウンももクロバンドの方が上だが、合わせた時はSCANDALの方が上手い、こういうのこそロックバンドなんだよって思ってしまいます。


会場の規模や選曲などいろいろ条件がありますけど、僕もダウンタウンももクロバンドは萎えます(笑)。
音源そのままで歌って踊って欲しい曲も多く、振りコピしたい曲来た!と思っても生バンドだと踊れないとかあってがっかりします。
ただダウンタウンももクロバンドの「労働讃歌」やコーラス隊がいるカルミナ・ブラーナはさすがに圧巻でした。

やっぱ4人編成ぐらいのバンドはライブハウスの規模が一番ガツンと来ますよね。
それだと音数の少なさとか気にならないで音を浴びることができます。


> ももいろSCANDALでやったのは怪盗少女なので前山田楽曲は生バンドに向かないとかそんなことはないと思います。


前山田楽曲は音数が多くて音源ばかり聞いていると生バンドはやはり物足りなさを感じるんですよね。
まぁヒャダイン信者だと言われればそれまでですが(笑)。
ただこれも映像で見てるだけなので実際に生で聞いたら気に入るのかも知れません。


> ダウンタウンももクロバンドだと音源の音の方がいいということもあるかもしれませんが、本当の意味でのロックバンドがももクロのバックバンドとなるならそっちの方がいいと思ってます。個人的にはLUNA SEAがももいろクローバーZのバックバンドやるのが見てみたいです


僕はオーケンが好きなので筋肉少女帯が「労働讃歌」のカバーをすると聞いて楽しみでしょうがないです。
おそらく氣志團万博では筋肉少女帯演奏でももクロが歌うことになるでしょう。
いやぁ楽しみです(笑)。

URL | さかもと #-

2014/09/06 09:51 * 編集 *

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