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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

違法薬物を捨ててまでこの社会に生還する価値はあるのか 

放送作家の伊東さんにお声を掛けていただき、ユーストリーム配信番組『梶原放送局』のアシスタントをしました。アシスタントと言ってもツイッターで寄せられた質問を読み上げるだけなのですが。
メインMCの梶原しげるさんにも「さかもっちゃん」と呼んでもらえるほどの認知をいただきました(笑)。

ももクロのマネージャー川上さんやれにちゃんも一度出演したことがあり、それで伊東さんをご存知の方もいるでしょう。伊東さんもれにちゃん推しなので推し被り同士がんばりたいと思います。


先日のゲストは内谷正文さん。違法薬物の経験を経て家族関係が壊れ、そして再生するまでの一人演技を定期的に行っている方です。


公式サイト ADDICTION(アディクション)〜今日一日を生きる君〜


『梶原放送局』はほんと勉強になって参加できてよかったと思ってるのですが、やはりなんと言っても番組の作り方を見れるのがためになります。
番組の流れがあるのでその時に聞けなかった事をこのブログで展開していこうと思います。
本記事のテーマは「良く生きるとはどういう事か」です。


■ 覚せい剤を知らずに生きるということ


故中島らもさんや、『完全自殺マニュアル』の鶴見済さんのドラッグ本。他にもオーケンの薬物本好き(ドラッグ関連の本を読みあさるのが好きだったオーケン)、宮台さんのダルク(薬物依存症リハビリ施設)関連記事などを読むのが好きだった僕は、内谷さんにお会いするのが楽しみでした。
一人演技の映像も見せていただきました。そこで一つの疑問が浮かびました。
それは内谷さんの活動が逆説を孕んでいるからです。

内谷さんは学校を回って薬物の恐怖を訴える演劇を行っています。
内谷さん自身薬物経験者であり、弟さんが薬物依存から精神病院送りになってしまい家族が崩壊するなどの経験をなさっています。
そのため劇には演技力やストーリー以上の重みが乗り、観客を魅了します。

内谷さんの凄さに酔った子供達は逆説的に違法薬物の凄さに気付いてしまうのではないか。
内谷さんのような魅力的な人間になるには、違法薬物の地獄を経てこの社会に生還するのが大事なのではないか。
そもそも、このつまらない社会にあえて違法薬物を捨て去ってまで生還する価値があったのか。

この気付きを得た少年少女は、ますます薬物の魅力にとりつかれてしまうのではないか、と思いました。


番組の流れとしてこのような空気を読まない質問はしづらかったのでここで書きました。


僕自身覚せい剤に興味はありますが、「違法である」ということと「値段が高い」という二つをクリアしてないので実際に使用する気にはなりません。捕まりたくないですね。見たいマンガも映画もアイドルも本も会いたい人もいっぱいいるのに捕まってなんかいられません。


■ この社会は生きる価値があるのか


宮台さんが薬物経験者と話した本にはこのような言葉が載っていました。

「覚せい剤は絶対に地獄に堕ちる。だが覚せい剤を知らずに生きるにはこの社会は酷薄過ぎる」

覚せい剤というのは素晴らしい体験をもたらしてくれるものであり、これを知らずに生きるのはもったいない、ということらしいです。

宮台さんはそれに関連して、「薬を服用する自分は自分か、と問う経験が必要だ」と発言しています。
どこまでが自分なのか。
酒で酔った自分は自分か。大麻でまったりしてる自分は自分か。覚せい剤で過剰にイキイキしている自分は自分か。


そして次に、そもそもこの社会は生きる価値があるのか、という問いが存在します。

違法薬物を使用して地獄に堕ちるのと、この平板な社会を生きるのと、どちらが良いのか。

良き人生とは一体なんなんでしょうか。


ニーチェはこう言ったそうです。

「生きる意味が見つからないから良い人生を送れていないのではなく、良い人生を送れていないから生きる意味探しにこだわるのだ」と。


違法薬物を使用し、誰も体験できないすごい体験(神の声を聞いたり、目の前が極彩色の楽園に見えたり、自分自身こそが神であると気づけたり)をするのと、生きる意味探しに必死になってちっともおもしろくない人生を送り続けるのと、一体どちらが良いのでしょう。

そして、違法薬物を使用しないままその問いに答えることは可能なのでしょうか。


僕はおかげさまでこの社会につなぎとめてくれる人や物が大量にできました。
だから絶対に捕まるようなことはしないし、それに薬物を使用した自分は自分じゃないと思っているので、「薬物使用による崇高な自分獲得」に魅力を感じません。
あくまで今手にすることが可能な範囲内で思考格闘をし続けることにこそ魅力を感じるのです。

まぁ僕の決意はいいか。

みなさんはどう思うでしょう。

内谷さんはとても素晴らしい人物でしたし、一人芝居も見る者を魅了するでしょう。

ではみなさんにとって素晴らしい生ってなんですか?

内谷さんはおっしゃいました。
人間関係に絡むものはすべて共依存を孕んでいると。
良い共依存と悪い共依存がありそうです。
言い方を変えると、「共依存を操縦する技術」が存在しそうです。


本当はツイッターの質問をほっぽり出して(この日は極端に質問が少なく2件ぐらいしか来ませんでした。視聴者数は多かったのですが)内谷さんとこんな話をしたかったです。



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