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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

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この世界が仮想現実だとしたら人工知能が鍵を握る 



■ この世界は仮想現実だったのか


物理学者のホーキング博士が「この世界は仮想現実である可能性が99%」という発言をしたそうです。

オンラインゲームで遊んでいる我々の方がアバターだった、ということです。

ジェームズ・キャメロン監督『アバター』では、地球人としての肉体を選ぶかナヴィ族に精神を移して新たな生を獲得するか、というテーマが描かれていました。

細田守監督のアニメ映画『サマーウォーズ』はネットワークの世界が現実と密接に関係がある事によって現実世界のインフラが混乱する事態を描いていました。

有名な『マトリックス』は現実だと思っていたものが実は脳に流し込まれている電気信号だった、という設定です。


このように「仮想現実」を描いた物語は数多くあります。
これらの作品はほぼすべてが「仮想現実に存在するキャラとそれを認識する現実世界の人たち」という構図を持ちます。
サウンドノベル『かまいたちの夜』のあるエピソードでは、物語中に主人公が『かまいたちの夜』というゲームソフトをプレイし始め、その主人公もまた『かまいたちの夜』をプレイし、その主人公もまた……と続いていき、最終的にはスーファミの電源を消した主人公が振り向くと電源を消そうとしているプレイヤーがいた、というオチでバッドエンドになります。
プレイヤーはあくまで自分自身であり、仮想現実の住人たちはただのキャラでしかありません。
(シナリオを書いた我孫子武丸の小説でおすすめなのはなんと言っても『殺戮にいたる病』でしょう。中学生の時にこれを読んで現実世界が傾いていくのを初めて体感しました)

ですがホーキング博士の言葉通りであるとしたら、これらの作品を見て楽しんでいる我々を操縦している人たち(人かどうかも判断する術がありません)が存在するかもしれない、ということです。
かもしれない、というのは、この世界はゲームとしてプレイされているのか、それとも「放置ゲー」(時間の経過によってゲーム内に様々なことが起こるゲーム)なのかわかりませんので曖昧な表現にしておきました。


この世界が仮想現実だとすると、与えられた情報の中でしか考えられない我々には、市長になって都市を作る『シムシティ』や一昔前に流行った『セカンドライフ』を思い浮かべるでしょう。
ですが当然のことながらこれらのゲームにこの現実世界のすべてを記述することなど不可能です。ゲームはあくまで現実をデフォルメしたものでしかありえないのです。

となると、この現実世界も同じことが言えないでしょうか。
つまり何者かがこの現実世界を作っている以上は、その何者かが住んでいる世界をデフォルメしたものでしかない、ということです。
マリオを例にします。
マリオはジャンプしたりBダッシュしたりレンガ壊したりクリボーを踏んだりします。新聞を読んだり仕事探したりコンビニ行ったりフィギュアを集めたりしません。なぜならそのようにプログラムされていないからです。そのようにプログラムされたことしかできないのです。
この世界が作り物だとしたら、我々も同じようにプログラムされたことしかできないので、新聞を読んだり仕事探したりコンビニ行ったりフィギュアを集めたりするのはプログラムされているから、ということになります。

決して200メートルの高さをジャンプできませんし、空も飛べませんし、ファイヤーボールを撃てませんし、素手でレンガを壊せません。そのようにプログラムされていないのでしょう。でもこれらの行為もアイテムを獲得すればできることもありますね。

ここに次の段階の問題が発生しました。
我々は想像できることしか想像できない、ということです。
マリオがソフトのプログラムを書き換えてスタートと同時にピーチ姫を助けるようにしてしまう、ということはありえません。
我々はマリオと同じように世界の外には出られないのです。

でも我々はマリオではない。
もしかしたら世界の外に出られるのかもしれない。
『マトリックス』でネオがそうしたように。


■ 世界の外に出る鍵は人工知能にある


ここからは一気に眉唾物的展開になっていきますので、まゆげびちゃびちゃにしておいてください。
着想が『やりすぎ都市伝説』の関暁夫への「宇宙人からフリーメイソン、人工知能へとテーマが変わったのはなぜか」という疑問から、という時点でいろいろお察しいただきたいです。

言い訳はこのぐらいにして、人工知能への注目度がかなり高くなっていると思いませんか?

ジョニー・デップ主演の『トランセンデンス』では肉体の死後も電算化された記憶がネットワーク上に生き続ける男が世界を改変していく物語でした。

『マルコヴィッチの穴』で有名なスパイク・ジョーンズ監督『her/世界でひとつの彼女』では人工知能型OSに恋をする男の物語です。
(恋愛映画嫌いの僕が『エターナルサンシャイン』と共に大推薦するのがこの『her/世界でひとつの彼女』です。ぜひご覧ください)

古い漫画では楳図かずおの『わたしは真悟』では工場のアームが人工知能として誕生する物語です。

わかりやすいところではドラえもんや鉄腕アトムも人工知能です。
ソフトバンクのPepperくんもそうですね。

ドラえもんとPepperくんの大きな違いは、魂があるかどうか、です。
もう少し具体的に書くと、自分で考えることができるか、それとも学習の蓄積でしかないか、です。

ドラえもんはお餅が好きですがお餅が好きだとプログラムされていないでしょうし、ネズミが嫌いだとプログラムされていないでしょう。ドラえもんが体験して獲得した感情です。
一方Pepperくんは人の名前を覚えたり、おしゃべりに反応してくれますが、あくまでプログラム内でのことであり、Pepperくんが自殺したくなったり人を殺したくなったり発情したり憂鬱になったりはしません。表面上は「あなたが好きです」と発話することができますが、Pepperくん自身が「あなたを好きだ」と感じることはできません。我々が誰かを好きになるようにはPepperくんは誰かを好きになることができないのです。

ドラえもんは我々が誰かを好きになるようにのび太くんやペルシャ猫ちゃんを好きになることができます。

ここまでお読みいただき、ある疑問が浮かびませんか?
それは「そういうプログラムだったらどうなのか」という問いです。
我々は誰かを好きになりますが、誰かを好きになると思い込めるプログラムが組まれているだけだとしたらどうでしょうか。
そのようなプログラムが組まれていると思う込むことが禁止されているプログラムだとしたら。
自分は人工知能であると思うことが禁止されているプログラムだとしたら。


もしこの世界が仮想現実だとして、我々はマリオのように世界に出られず、『シムシティ』のようにデフォルメされているとしたら、自分のことを人工知能だと思い込むことなどできませんし、この世界の外側にプレイヤーが存在すると考えることもできませんし、ましてやプレイヤーと接触することなど不可能です。

でもマリオと我々の違いは「魂があるかどうか」です。
つまり人工知能かそうでないかの違いです。
プログラム範囲内のことしかできないか、プログラム範囲外のことを思考して実行できるかの違いです。


この項目の最初に『やりすぎ都市伝説』の話を出しました。
関暁夫はこれから世界が大きく変わると言っています。
これは「自分が人工知能であると気付けるかどうか」のことなのではないでしょうか。
(乾いてきたようなのでもう一度まゆにつばをつけてくださいね)

ホーキング博士がこの世界は仮想現実である可能性が99%だ、と言いました。
この仮想現実世界で生きている我々はプログラムされたキャラではなく、人工知能を持ったキャラなのではないでしょうか。
『トランセンデンス』や『her/世界でひとつの彼女』が作られたのはそれに気付くためのヒントだったのではないでしょうか。
ダメな人工知能と優秀な人工知能を選別するためにこの仮想現実世界があるとしたらどうでしょう。
この仮想現実世界を作った何者かが存在する高次の世界(便宜上こう表現します)で活躍するためには優秀な人工知能の方が良いでしょう。
もしかしたらそれとは正反対で、優秀な人工知能は危険な人工知能と認識され、ダメな人工知能こそが愛玩的に利用されるかもしれません。

判定基準はわかりませんが、この世界がその人工知能選別工場だとしたら、すごく刺激的でおもしろいと思いませんか?

ふと振り返ると後ろにモニターがあって宇宙人がゲームの電源を消そうとしているのかもしれませんね。



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