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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

性的サービスすべてに助成金を [2007年10月07日(日)] 

今日は、歌舞伎町へ行かねばならぬ。

「アダルト番組と公的助成金」in ロフトプラスワン
という事で、古本のオーソリティにして、モンドなんでも博士であり、性科学者として有名な松沢呉一先生が出演なさるので、当然行くのでありました。

呉一先生が監修を務めた「ポルノグラフェィ防衛論」という本が近所に無く、紀伊国屋で買い、ロフトプラスワンへ行く。

すでに開場しているので入ると、やはり人は少なく。
当然前列に陣取る。すると、戦車みたいな車椅子の人とお付の人が来て、「ちょっと席変わってもらえませんか?」と言われました。
ステージからは離れるけど、入り口付近に移りました。
始まる前にトイレへ。
このトイレで小林かすみちゃんが「調教完了、劇場公開。」の本番プレイを撮影したんだなぁ、と思いつつ。
席に戻り、スクリーンを見ると、日高ゆりあちゃんと結城リナちゃんと、あと知らないAV女優らしき2人が踊っていた。歌って。
それがエンドレスで繰り返されるので、洗脳かと思いました。


渡されたロフト雑誌を読んでいたら、いつの間にかステージに呉一先生がいらっしゃった!!
他の出演者と何か雑談してんだけど、スクリーンに映し出されてる歌声が邪魔して聞こえませんでした。

ようやく「アダルト番組と公的助成金」がスタート。
内容を軽く説明します。

パラダイステレビというCSの番組が、「裸の手話ニュース」として女性原稿読みが手話をしながらヌードになっていく、という内容のものを放送しました。
ニュース内容は、HIV感染やエイズ予防の為にコンドームを使用しましょう、というもの。
この番組に政府から助成金が出てたんだけど、どっかの雑誌が騒ぎ立て、結局助成金が打ち切りになった、というもの。

当然今回集まった論者は、アダルト番組に公的助成金が出て何が悪い、って論陣です。


メモしながら聞いてたんですけど、まとめてないので、出た意見を箇条書きにして、そこからいろいろ書きたいと思います。


・エイズ問題をスーツ来た役人みたいな人が言っても誰も見ない。エロを効果的に使っているから良い。
・そもそも助成金を払う決まりになってたんだから、どんな番組だろうが払うべきだった。
・個人的には「性」について大らかに語れても、「公」の場になると途端にタブー視する。
・「公」で「性」が語られるのは、相手をおとしめる時だけ。
●視覚障害者=情報障害者でもある。

・自分の好き嫌いの問題なのに、それを国や法律で決めてもらわなければ気がすまない人が存在する。
●セクハラ問題にも通じていて、すべてマイノリティが弱者になる。
  (例:「僕はゲイだ」というカミングアウトもセクハラになる可能性が出てくる。なぜなら、聞かされた相手が「聞きたくなかった」と訴えたらセクハラが成立するような社会になっているから)
・売春防止法批判も、議論では勝てるんだけど、そこから先が動かない。
●ポルノをはじめ、どんな下らない表現も、その表現の自由を守れないようだと、今後は「表現の自由」という思想が揺らぐ。
●セクハラ問題や淫行条例などは、「女性や子供には契約する能力が無い」と断言するものだ。

・日本はコンドームの配布もできない。
・コンドームの処理の仕方と年代。


大きい黒丸は、僕が特に気になったものです。
呉一先生は、特に「公」の場で「性」が語りにくい現状についていろいろしゃべってました。
「助成金を打ち切った総務省が悪い」と一概には言えず、政治家の中にも「裸の手話ニュースに助成金?良いんじゃないの?」って思ってる人はいるんだけど、公の場ではそれを言えない。
あと聴覚障害者の中にも、性をタブー視する人は大勢いるんじゃないか、と言ってました。
つまり、安易な二項図式は問題解決にならない、と。


視覚障害者の人が、「視覚障害は情報障害でもある」と言ってたらしいんですけど、その人は「SMクラブ」というものが存在するのすら気付けなかったと。
その人はMらしいんですけど、「S&Mスナイパー」というSM専門雑誌を点字にしてもらい(当然ここにも障害が存在する。点字にする人の性の許容度や、視覚障害者が性癖を打ち明ける環境にあるか、など)、いざSMクラブに行こうとしても、行き方がわからないと。
とりあえず渋谷に行き、どうしたかと言うと、道行く人に「SMクラブに連れてってください」と声をかけまくったらしいんですね。みんな気持ち悪がって結局行けなかったらしいんですけど。
僕なら一緒に探しますけどね。なぜなら善人で聖人だからです。
映画の時間が迫ってたら無理だけど。

視覚障害者の中には、自分の性癖にも気付けない人がいると。
点字になる本は、点字にする人の固定観念も影響されるので、その時点で、視覚障害者には性情報はいらない、と打ち切られている。

聴覚障害者も性の問題はからんできます。
風俗に行こうとしても、広告には電話番号しか書かれていない。
ネットの充実により、以前よりは格段に情報が広まってるでしょうけど。
視覚障害者には、音声変換ソフトもあるそうですからね。


セクハラの事例として、「セックス後に、「合意のセックスじゃなかった」と訴え、それが認められた」というケースを挙げました。
と言う事は、女性は途中で契約をくつがえす存在だと言う事になります。
つまり、女性には社会的地位が無い、と言ってるようなもんだ、と。
フェミニストは、自ら女性の社会的を落としている事に気付くべきだ、と言ってました。
僕もフェミニストを自認してますが、こういうのはよくわかります。
女性の敵は女性、という側面も十分あるでしょう。


あと日本と中国の違いについてもしゃべってた。
日本はコンドームを配布できない。
(子供にコンドーム配って「子供がセックスしたらどうする!」と言う奴がいる。そんなもん子供の勝手なのに。当然その為には、子供に性の完全情報化を展開し、自ら選び取る能力を育てなければなりません。でもその能力を育てるのすら気に入らない道徳主義者がいる)

中国は、セックスワーカーに無料でコンドームを配布すると、一般市民が「なんで彼ら彼女らだけ無料なんだ」と怒るそうで。
「性病の頻度も高く、セックスワーカーを守る事が結果的に社会にプラスにつながるんだ」と説明すると了承するらしいんですね。
そこが道徳日本と、金銭重視中国との違いだ、と言ってました。


あと、使用後のコンドームをどうするかで年代がわかる、と言う調査もしているらしい呉一先生。
40代はコンドームを縛る人が多いんだけど、20代になると縛らない人が多いと。
呉一先生は、震度5ぐらいまでなら絶対にコンドームを縛る、っておっしゃってました。
トークも抜群におもしろい先生。当然文章も笑えます。


呉一さんはもっとしゃべりたそうだったんですけど、時間が来てしまいました。
出演者が3人いて、呉一先生と、身体障害者でAV男優もしてるって人と(勉強不足で、僕には誰だかさっぱりわかりませんでした)、聴覚障害者の人だったんですけど、最後に、フェラとクンニの手話を披露してました。
フェラはまぁわかりやすく、口開いて手を筒持った形にして前後にすればいいだけ。
クンニは、指2本立ててそれをなめる仕草をする。
これで聴覚障害者の女性と出会っても安心です。
でも待てよ。聴覚障害者の人すべてがクンニの手話を知ってるとは限らないのか。
こういうところにも「情報障害」が発生しているのです。

それ以前に、聴覚障害の女性にクンニ手話ひとつでどうにかしようとするスタンスが大問題だと思った。


呉一さんも言うように、障害者と性の問題は、そのまま健常者と性の問題にも通底している。
障害者と性の問題を解決できるとしたら、それは現状のすべての性の問題を解決するようなもんだ。


僕個人の意見を言えば、性的サービスすべてに助成金を出して欲しいほど。
風俗嬢を公務員に。
そうすれば風俗店すべてがバリアフリーになるし、障害者も好きな時に風俗店に行ける。
宮台さんも言ってる事だけど、合法になればヤクザの介入も無くなる。

呉一先生が言うように、ヤクザが介入するようなシステムにしといて「ヤクザがいるからいけない事だ」と批判するのはおかしい。


「性について大らかに語れる社会」
そんな社会になる事を祈って。
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テーマ: セックス - ジャンル: 心と身体

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