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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

人・コンピュータ・著作権 

山形浩生「コンピュータのきもち」は素晴らしい著書です。
コンピュータの成り立ちから始まり、コンピュータと人間との同一性、著作権問題にまで話題が及ぶ。

コンピュータと人とを区別することはできない。
コンピュータは命令を受け、計算し、出力する。
人も同じ。
刺激を受け、判断し、行動する。
コンピュータは自分がコンピュータであることを自覚できない。でも「あなたは何ですか?」と入力されたら「わたしはコンピュータです」と出力しろ、とプログラムされたら、「自分はコンピュータである」という回答ができます。

人も同じ。

究極的には自分が何者であるか判断できません。
でも「自分は人だ」と教育されている我々は、「自分は人間である」と回答できる。

人とコンピュータに区別はない。


山形浩生はコンピュータウィルスについても語る。
コンピュータウィルスと天然ウィルスも同じだと。
人の興味を利用して広がっていく。
区別は人が作ったかどうかだけ。

そして著作権について語られる。
コンピュータが広がったのは、オープンソースとコピー&ペーストのおかげ。
情報を公開し、それを真似することで爆発的に広がりました。

つまり、文化を衰退させたくないのであれば、もっと情報を公開し、それを真似てもいいルールを作らなければならない。

でも今は著作権にうるさい人が多い。
自分が書いた文章を使われただけで怒ったり。
映画に飲食店が映ってたらエンドロールで店名を表記しなければならない。
著作権が人を窮屈にしている。
緩和されればもっともっと楽しくて、爆発的に文化が広がっていくのに。

山形浩生は文章をすべて公開している。
勝手に使ってくれ、と。
出版業界の衰退と崩壊はもしかしたら、この著作権のうるささに原因があったんじゃないだろうか。
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テーマ: 哲学/倫理学 - ジャンル: 学問・文化・芸術

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