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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

恩のインセンティブ 

『超ヤバい経済学』にはインセンティブという言葉が出てくる。

インセンティブとは、報酬とか動機付け、というような意味。
モチベーションが内発性なのに対し、インセンティブは外部から与えられるものを指すようです。


人はインセンティブにより動く。
例え良いことだとしても、自分へのインセンティブが少ない場合は人は動かない。
これが『超ヤバい経済学』の骨子です。


「恩」ってどうでしょう。

恩を与え合うことで社会は回ります。
社会学では、「互酬性」が大事だと考えます。
すなわち、受けた恩をどこに返すか。
親から受けた恩を、そのまま親に返すことも大事です。
でも親から受けた恩を、我が子に与えることで、社会は回る。

恩を与える対象はいいでしょう。
では、与える「量」はどうでしょうか。


受けた恩と与えた恩。

ここでインセンティブの齟齬が生じます。
「人は、受けた恩よりも与えた恩の方が大きいと感じる」

誰かから1000円もらったとします。
また、別の誰かに1000円あげたとします。

同じ1000円の移動ですが、あげた時の方が大きく感じる。
もらう時は増えてるのに対し、あげる時は損失が出ているからです。


この考えで行くと、ゆくゆくは社会は崩壊します。

なぜなら、みんながみんな「自分がしたことに対するインセンティブが少ない」と感じるからです。
報われないとなると、誰も恩を与えたくなくなります。

「恩」は「貨幣」と一緒で、自分ができないことをしてもらうためのツールという一面があります。
女の子紹介するから、代わりにイヤな奴をぶちのめしてくれよ、みたいな。

多くの恩を与えることで、人は幸福になります。

でも与えた恩の割に、自分への見返りは少ないと感じる。
段々与える気が失せていくでしょう。



なんですけど、そうはならない。
そう、社会は崩壊しない。

なぜなら、人は「恩」を得るために行動しているわけではないからだ。
すごい人物。宮台風に言うと「人に感染を引き起こさせる人物」というのは、恩のために生きない。
自分の損失になるにも関わらず、人のために身を削って動く人物がいる。
恩を得たいわけでも、賞賛されたいわけでもなく、自分がやりたいからやってる。
そして多くの人は、そういう人にこそ惹かれ、多くの恩と賞賛を与えます。


社会がダメになればなるほど、人は輝く。

輝ける人になるには、恩を求めてはいけない。

一般の人に理解不能な行動こそが、社会を回る。

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テーマ: 哲学/倫理学 - ジャンル: 学問・文化・芸術

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