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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

カイジの必勝パターン 

『賭博堕天録カイジ 和也編』を4巻まで読みました。

「救出」というゲーム。
階段状になった椅子に3人座る。
それぞれ頭にはランプがついていて、お互いの声が聞こえないようにヘッドフォンから大音量が流れる。

3人の内誰か1人にランプが点灯する。
手元にスイッチがあり、点灯した者が押すことで、固定していたベルトが外れる。
椅子の先にあるボタンを押すことで、残り2人が救出できる。


ルールがあり、スタートしてから30秒間は押してはいけない。
ランプが点灯してない人も手元のスイッチを押してはいけない。
失敗すると死ぬ。


階段状の椅子に座る順番は毎ゲームごと抽選。
ランプが点灯する救出者も毎回抽選。

階段状なので、一番後ろの人物は前2人のランプが見える。
2番目は先頭のランプしか見えない。
先頭の者は何も見えない。

つまり、先頭の者は、後ろの者の行動により、自分の行動を判断しなければならない。

つまり、体感時間30秒経過しているにも関わらず、誰も動かないことを察知し、自分の頭にランプが点灯していることを知る、というわけです。


このゲームに成功すると、賭け金が倍になる。
そして、救出者がベルト解除され、その後もし失敗することがあれば、救出者だけ生還。残りの2人は死ぬことになり、救出者だけが賞金を得ることになる。


ゲーム理論というのがあります。
わかりやすく言うと、「協力」か「裏切り」か、というもの。
ゲーム理論は複数回試行することで「協力」が最善だとされる。
裏切ることで裏切られることになるゲームなので、裏切らない方がいい。

でもカイジの「救出」では、裏切ることで1人勝ちできる。
つまり、金額が吊り上ったところで、自分が救出者になったら相手を裏切れば、賞金独り占めできる。


今回のカイジの「救出ゲーム」は、ゲーム理論というのではない。
1億ゲットしてみんな助かるか、途中で誰かが裏切って独り占めするか。

カイジのテーマとして、「人は信頼できるか」というのがあります。
カイジは、仲間がいることで必ず勝てる道を見つける。
でもことごとく裏切られる。
金に目がくらんだ仲間のせいで、裏切られたカイジは窮地に追いやられる。
だが天賦の才で勝ち上がる。


他人は信頼するに足るか。
人は裏切る。
恋人同士でも裏切る。
金や自分の命が掛かったら裏切る。

それを描き切ろうとする作者福本伸行。
カイジが現在生きているのは、誰かを犠牲にしてきたからだ。
カイジを信じて散っていった人たちがいるからだ。

だからカイジは信じ続けるだろう。
なぜなら必勝。
仲間と共闘することで大金を獲得できる。

でも裏切られ続ける。


「人は裏切る」という真理を描き切る福本伸行。
カイジの終着はどうなるだろう。

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テーマ: 哲学/倫理学 - ジャンル: 学問・文化・芸術

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