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実存浮遊

映画やアイドルなどの文化評論。良い社会になるために必要な事を模索し書き続けます。

Aで始まる戦国絵巻はZが締める【AKB48・ももいろクローバーZ論】 

■ Aで始まる戦国絵巻はZが締める 【AKB48・ももいろクローバーZ論】


今、アイドル戦国時代。

天下を目指すべく様々なアイドルが群雄割拠の中しのぎを削っている。

現在天下を納めているのがAKB48。

それに続くのがハロプロ勢やぱすぽ☆、東京女子流、アイドリング、SUPER☆GIRLSなどのアイドルグループです。

中でも一番天下に近いと目されているのがももいろクローバーZです。


■ 90年代ジャンプバトルVSゼロ年代バトルロワイアル


AKB48とももいろクローバーは似ている。
ももクロのマネージャーである川上氏がAKBを研究したということだけあり、「モーニング娘。→AKB48→ももいろクローバー」という流れを汲む。
その流れとは、現場でファンとの交流を主とし、その過酷なエピソードを語り継ぐ、というものです。

人は物語に感染する。

アイドルとしてのかわいさよりも、努力してきたという背景に感動し、応援したくなります。


AKB48は秋葉原に劇場を構え、いつでも会えるアイドルとして成長してきました。

ももいろクローバーは「今、会える週末ヒロイン」をキャッチフレーズに、土日にゲリラライブなどを連発。
路上パフォーマンス時代から紅白を目指すという夢をファンと共有してきました。


ある時期からAKBとももクロは戦略を変えてきます。

その象徴が、AKB総選挙と、ももクロの早見あかり脱退です。

以降AKB48は評論家・宇野常寛の言うところの「バトルロワイアル化」していく。
ももいろクローバーはももいろクローバーZと改名し、「ジャンプ形式化」していく。

AKB48はバトルロワイアル形式の中で戦い続ける姿を見せることで、ファンを魅了する。
システムを改変することで勝者が変更する。
そして、勝者になる事が目的なのではなく、バトルロワイアルの中で戦うことこそが目的化していく。

「AKB総選挙」と両輪である「じゃんけん選抜」を考えればわかりやすい。
じゃんけんという偶発性でのみ決まる戦いに少女たちを投入し、強引に順位を決める。

『バトルロワイアル』→『仮面ライダー龍騎』→『AKB48』という具合に宇野常寛は没頭している。
(『ゼロ年代の思想』『リトル・ピープルの時代』の宇野常寛氏の言説について読み込めていない部分が多々あるので、ご指摘ご批判承ります。よろしくお願いします)

AKB48とは、勝者を強引に決めるシステムを楽しむものである、と言える。

ではももいろクローバーZとは何か。

ももクロの魅力とは、「90年代ジャンプ形式」である。


■ 90年代ジャンプが象徴するストーリー展開


週刊少年ジャンプと言えば「努力・友情・勝利」の3原則があります。

戦闘能力を数値化するという革命を起こした『ドラゴンボール』が顕著です。

修行をし、仲間のために怒る悟空が、勝利をおさめる。


ジャンプは他にも「トーナメント方式」を使います。
『ドラゴンボール』『幽☆遊☆白書』『スラムダンク』などに見られますが、90年代後半の作品では、この「トーナメント方式」を否定する作品が目立ちます。

『ドラゴンボール』では、天下一武道会という格闘トーナメントで、魔人ブウの生まれ変わりである少年を悟空が見つけて修行に連れて行き終了します。
トーナメントは行いません。

『幽☆遊☆白書』でも、終盤で魔界トーナメントが行われるが、試合は描かず読者の期待を裏切ります。

『スラムダンク』では主人公のチームが3回戦で敗退した、という結果だけが告げられます。


90年代後半の少年ジャンプ。

これがももいろクローバーZを読み解くキーワードとなる。

彼女たちはまさに「努力・友情・勝利」を地で行っています。

紅白を目指すために毎日努力をし、早見あかり脱退後もあかりんやメンバー同士の友情の絆が強く、コンサート会場が段々広くなっていく。

そして、90年代後半の少年ジャンプ連載マンガがトーナメント制を否定してきたように、ももクロもメンバー間はもちろん、アイドル戦国時代のアイドルグループ達とも戦わない。


■ 絆コストと良き社会システムの運営について


2011年を漢字一字で表現するとしたら何かというので「絆」が選ばれた。

ももいろクローバーZは絆を大切にするアイドルでもある。

脱退した早見あかりとは、事務所が同じということもあるが、いまだに親交が深い。
早見あかり出演のコント番組で主題歌を歌っている。

ほかに、リーダーである百田夏菜子は早見あかりの家に泊まりに行くほどであるし、黄色担当の玉井詩織は元メンバーとディズニーランドに遊びに行くほどらしい。


良き社会とは何か。
それは、絆コストをしっかり支払える人が多い社会だ。

ももクロの魅力は、絆コストを支払っている点にも見受けられる。


関係者がももクロに惹かれるのは、彼女たちが人間的に魅力的であるからだろう。
絆を深めたいと思わせる力。
それは、しっかり絆コストを払っているからこそ強まる。

「絆コスト」とは何も、金銭の授受だけではない。

その人のために自分の時間を使うことや、その人のために行動することも「絆コスト」です。


ももクロは関わった人に対する感謝が深く、そしてファンへの想いも強い。


AKB48はバトルロワイアルを続け、メンバー内で優劣を決め蹴落とし合う。
その間にももいろクローバーZは多くの人々と絆を深め、努力し、友情を強め、より大きな夢へと立ち向かう。


Aで始まる戦国絵巻はZが締める。

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テーマ: ☆女性アイドル☆ - ジャンル: アイドル・芸能

この記事に対するコメント

中野を起点として運営側は舵取りを大きくかえた感じがします。
・メンバー同士を人気で競わせることはタブー
・アイドルとして世の中への役割を明確に本人たちに伝える
このことが現在のももクロをつくっているように思えます。

URL | #-

2012/05/22 16:12 * 編集 *

中野起点

コメントありがとうございます‼


> ・メンバー同士を人気で競わせることはタブー
> ・アイドルとして世の中への役割を明確に本人たちに伝える

どうしても3.11を引き合いに出してしまいます。
あかりん脱退と震災。
何ができるか。
何をすればいいか。
メンバーも運営も明確になっているでしょう。
> このことが現在のももクロをつくっているように思えます。

URL | さかもと #-

2012/05/22 23:30 * 編集 *

記事拝見しました。
4/21ももクロ春の一大事横浜アリーナ2days初日の中盤、いきなりAKB48overtureが流れました。そこにAKB48の指原さんが登場。目的は6/25武道館でのアイドルイベント”指祭り”にももクロの出演をお願いするためのものでした。会場からは一部ブーイング。しかし、ステージ上である素晴らしい光景があったのをご存知でしょうか?指原さんが歌い終わり捌ける際に、夏菜子が指原さんに向かい、「大人の思惑に惑わされず、楽しみましょう!」と言ったのです。その日の2ちゃんねるでは乃木坂ファン、AKBファン含め指原さんへの非難が多く書かれました。ほんとうに指原さんへのバッシングは酷いものでした。あのオバカな夏菜子がこうなることを見越して「大人の思惑なんて・・・」と言ったのかと思うと、さすが本能の戦闘少女だなと、この子はいったいなにものなんだと、不思議になりました。あの一言があったから、間違いなくモノノフは2ちゃんねるで指原さんを叩くことをしなかったのだと思ってます(おそらく)。指原さんは自分のチャンスを逃さぬよう与えられた役割を精一杯演じました。演じさせる運営は少しやりすぎなのは周知のとおりです。バトルロイヤル、確かにです(笑)。ただ、今回の件については夏菜子が何かを救ったことは間違いありません。指原さんもSNSで「ももクロの夏菜子ちゃんに嬉しい言葉をもらいました」とのコメントをされています。6/25、ももクロが得意とするアウェー戦。何を見せてくれるか楽しみですね。(長文失礼しました)

URL | コノウタ #-

2012/05/24 15:29 * 編集 *

Re: タイトルなし

コノウタさんへ

コメントありがとうございます。


> 夏菜子が指原さんに向かい、「大人の思惑に惑わされず、楽しみましょう!」と言ったのです。


「さしこのくせに」と言われてたのが、今やAKBのトップへ。
すごいですね。
土田さん流石です(笑)

急成長し、矢面に立たされたさしこに対し、「ただ楽しむこと」を信条にしている夏菜子ちゃんらしい声かけですね。

用意された場に立てることをまず感謝し、あとは自分たちとファンが楽しむことを考える。

「さしこプロデュース」という役を負わされているさしこにとって、肩の荷が軽くなる一言だったと思います。
アウェイに立つ覚悟もしっかり汲み取っての発言かも知れませんね。



ももクロはもちろん、モノノフも共通認識として「アウェイ上等!」ってのがありますからね。
そしてアウェイの人に対しても優しい。
モノノフ推せる!!

URL | さかもと #-

2012/05/25 12:00 * 編集 *

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